2008年11月30日

秩父巡り【2】

11月最終日です。前回に引き続き、11月23日の秩父巡りの写真を順次upしていきます。メルマガも本日付で発行しましたが…そちらはメルマガHPを参照ください。



鈴鹿園のスゴいところは、何と言っても石焼料理でしょう。地元で砂岩を裁断・加工して、鉄板の代わりに利用するというのは、東京では贅沢でなかなかできることではございません。

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石板ですが、来客があったら温めるのではなく、客が来る前から温めていました。熱伝導の関係かな?

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これが噂の猪肉・鹿肉です(上写真)。皿の一番下が猪肉、真ん中が鹿肉、上が鶏肉です。鈴鹿園の猪肉は基本的に野生肉を使っているようです。別途サービス?ということで、今回は何と猪肉と鹿肉のレバーがついてきました(下写真)。というわけで早速焼き始めました。

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う〜ん、美味しそうです。ラードを石板に塗っても、石板に吸い込んでしまうらしく、煙によって服に匂いがしみこむといったことがございません。ですので、猪の臭みが嫌だ、という方には石焼という調理法はオススメではないでしょうか。

肝心の味ですが、猪肉は牛よりもややクセがあります。ですが、匂いとかは全くキツくなくて、食感舌触りは牛肉(ヒレ肉)に近いかな。鹿肉はもっとクセが少なくて、柔らかい舌触りでした。

石焼で注意したいのは、火力ですね。予想以上に強くて、肉を乗せると1分もしないうちに焼きすぎで固くなってしまいます。ですので、最初からバンバン肉ばかり乗せてしまうと、後は野菜ばっかり…ということになってしまうので、気をつけたいところです。

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前菜の料理が来ました。秋の季節を彩る小料理の逸品。

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こちらは竹の子ご飯ですね。右にある漬物は「しゃくし菜」と言って秩父名物です。

次回に続きます。


※きのこの里 鈴鹿園
埼玉県秩父市荒川小野原269
0494-54-1234

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2008年11月29日

秩父巡り【1】

11月最後の土日ですが、如何お過ごしでしょうか?
グルメの秋、芸術の秋からいよいよ冬に突入です。

先週の連休休みの11月23日(土)に、ちょいと秩父まで足を伸ばしてきました。グルメ旅行だったのですが、その時の写真をブログにupしてみました。当分の間、秩父の写真が続くかと思いますが、何卒ご愛嬌ということで宜しくお願いします。



今回のグルメ旅行の目的地は、秩父にある「鈴加園」というお店です。きのこ料理でも有名なのですが、最も有名なのは石焼の猪料理、鹿料理といったところでしょうか。

秩父の郷土料理には、猪鍋(ぼたん鍋)があるのですが、今回は変わり種?ということであえて石焼にこだわってみました。場所は秩父鉄道の武州日野駅から近い場所にあります。

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店内はこんな感じです。古民家を改造したような雰囲気でした。写真では空いているように見えますが、連休中でしたので、この後徐々に混雑してきました。店内には有名人が記念撮影した写真が沢山飾られていました。

このお店、荒川沿いの崖の上にあるので、とても見晴らしが良いのです。11月23日は紅葉の終盤にあたる時期でしたが、秩父の山並みを鑑賞しながらのお食事はまた格別でした。

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早速注文したのが3000円のコース。
石焼で猪肉、鹿肉、鶏肉が堪能できるそうです。
店員曰く「猪鹿蝶(鳥?)」だそうです。

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前菜は栗のスープ。渋皮も混ぜてスープ状にしたものだそうです。渋皮と聞いて「?」と思ったのですが、飲んでみたらスッキリとしたお味でした。栗の風味はもちろんしますが、味はコーンスープに近いかも。

…次回はいよいよ「お肉」の写真でございます。

※きのこの里 鈴鹿園
埼玉県秩父市荒川小野原269
0494-54-1234
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2008年11月28日

パワハラ動画が問題に!

遅刻社員に駅で反省文読ませる様子
YouTube公開した社長ブログ炎上

(2008年11月25日 J−CASTニュース)
遅刻した社員が罰として、駅の構内で大声をあげて反省文を読む動画が、都内企業の社長のブログに掲載された。「YouTube(ユーチューブ)」にアップしたものだが、ネット上での公開に「パワハラでは」といった批判的なコメントが相次ぎ、ブログは「炎上」状態に陥っている。ただ、同社は「取材は全面的に断る」としている。

「あらたに目覚まし時計を3つ購入し、計9個にします」

遅刻社員が反省文を読む動画をアップして社長ブログが「炎上」した 問題とされた動画は、貸会議室運営のファーストステップの吉野翔太郎社長のブログ(2008年11月19日付)に掲載された。ブログでは、

「先日遅刻の罰則を決めたのですが。●●さんが3回目の遅刻をしてしまったので、その罰の様子を載せます。駅に一人で行き、駅員に許可をとって撮影してきたものになります」
とした上で、反省文らしきものを大きな声で読み上げる男性を撮影した「YouTube」の動画が掲載されている。この男性は駅構内と思われる場所で「お客さんや社長に多大なご迷惑をおかけしました」「あらたに目覚まし時計を3つ購入し、計9個にします」などと約2分半にわたって読み上げている。

「YouTube」の説明文でも、

「株式会社ファーストステップでは、遅刻の罰の一つとして、駅での反省文の読み上げを行っています。一人で駅に行き、駅員の許可をもらって、行います。その様子です。笑いなどはありません」

と書かれており、動画の再生回数は2008年11月25日昼時点で5万回を超えた。

「遅刻の罰則でおもしろいものがあるようでしたら、募集します」
この動画はインターネット上で大きな反響を呼び、社長のブログのコメント欄には

「罰と虐めの区別が付かない軽率な行動を普通に出来るんですね」
「こんな動画をUpして何になるのですか?会社の為?社員の為??それとも貴方の自己満足??」

といった批判的なコメントが殺到。「パワハラ」を指摘する声も少なくないが、11月21日には「翔太郎」を名乗るユーザーから「意識の問題が大きいですが、意識の向上を図りながら何かしらの対策も必要なのでその一環としての罰則です」と、罰則の説明をしているようなコメントが投稿されている。

しかし、2008年11月24日の同社長のブログでは「遅刻の罰則でおもしろいものがあるようでしたら、募集します」と新たに書かれたこともあり、ブログのコメント欄が罵詈雑言で荒らされる事態に発展。巨大掲示版「2ちゃんねる」でも大きな話題になり、「祭り」状態になっている。

ネット上で罰則を大きく公開した意図は何だったのか。J-CASTニュースでは同社に取材を試みたが「取材は全面的にお断りしている」「とにかく業務内容に関することではないのでお断りさせて頂く」という返答だった。

・株式会社ファーストステップ
・貸会議室革命 FirstStep社長吉野翔太郎の奮闘記

これはイカんでしょ〜。3回遅刻する社員の責任はともかくとして、やり方が幼稚すぎる。遅刻した社員に、公衆の面前の駅構内で大声で反省文を読ませるなんて、しかも面白がって「遅刻の罰で面白いのがあったら募集します」なんてやり方、パワハラ以外の何者でもない。

既にインターネット上では、動画がUPされた11月18日からブログが「炎上」しているようで、YouTubeでも辛辣なコメントが殺到しているようです。

公衆の面前で反省文を読ませた上で、動画をインターネット上にUPする行為自体が、刑法の名誉毀損罪に該当する虞があります。当然ですが当該社員からの損害賠償請求もあり得るでしょう(裁判をやれば、かなりの確率で社員側が勝訴することを意味する)。

あと、駅の許可を得て撮影したと言っていますが、駅員の許可だけで果たして良いものなのか。元の動画では、謝罪文を読み上げる社員はもちろん、周囲の通行人についてもボカシが入れられておらず、肖像権の侵害を行っています。どれだけヤバいことをやっているのか、この社長さんは理解できていないようです。

社長の幼稚な言動によって、遅刻した社員に人権侵害を行っただけではなく、他の真面目な社員にも取引先にも多大な迷惑を掛けた罪は重い。株主(出資者)に対してどうやって説明をするのか。公私混同状態で幼稚な懲罰を加えた代償は余りにもデカすぎました。25歳で社長、しかも勤め人歴7月程度…社長自身の人生経験が「未熟」で勢いだけで独立開業してしまった弊害なんでしょうか。

とにかく、公開された社員は一刻も早く会社を辞めて、社長から賠償金を搾り取るだけ搾り取るべき。就業規則、タイムカード、賃金台帳等の証拠を集めて労基署に駆け込むなり、法務局に人権侵害を申し立てるなり、徹底的に争うべき。これは本当に許せない。

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2008年11月27日

医療崩壊の根本原因(2)

前回に引き続き、評論家・李啓充氏の講演のお話をご紹介致します。



医療崩壊の根本原因は医療費抑制(下)
日本も見習う?弱者切り捨ての米病院会社

(2008年11月21日 JanJanネット)
弱者を追い詰める民間保険天国の米国
 米国で民間医療保険の加入者は、総人口3億人のうちの約2億人にとどまる。市場原理なのでお年寄りやお金のない人は落ちこぼれる。彼らを救済しようとする公的医療保険として、メディケア(高齢者・障害者)とメディケイド(低所得者)がある。各約4,000万人で、ほかに無保険者4,500万人がいる。


 日米医療費比較
               米国     日本
GDPに占める医療費の割合15.8%   8.0%
一人当たり医療費     $5,952  $2,249
民間負担         $3,282  $1,482*
税負担          $2,670@  $767*
―――――――――――――――――――――――――
米保健省調べ、2003年
*は日本での公民負担割合からの計算値
@米国は連邦予算の25%を医療費に支出
(日本は10%、社会保障全体で26%)


 日米は同じ「小さな政府」だが、医療費を比較すると上のようになる。米国は1人当たりにかかる税負担が日本の3.5倍。それなのに、わが国では「公的負担は限界に達した」と言われる。国家予算からの支出は米国が25%なのに対し、日本は10%にすぎない

 米国で民間医療保険が高いのは(1)運営の効率が悪いことと(2)「サクランボ摘み」、つまり、いいとこ取りの弊害からである。

 (1)について、米国にメディカル・ロス(医療損失)という概念がある。徴収した保険料のうち、医療に使う支出の割合を示したもので、「民」の81に対して「公」は98となっている。営利の保険会社は85を超えると、ウォールストリートで「あの会社は経営が下手だ」と株価が下がる。今、日本では「公」を減らして「民」を増やすと言っている。

 (2)について、米国の保険会社は儲けを多くするため、病人を保険に入れない。自営業者の保険料が高く設定してあるのもそのためである。反対に大企業で働く人の保険料は安い。健康な人が多く、大口の顧客を獲得できるからである。そのため、公的保険に有病者が集中して加入者の負担が増すという悪循環に陥っている。

 テネシー州では入院日数を年間20日までとしたり、受診回数を10日までと制限を設けることが常態化している。ユタ州ではさらに、救急外来や専門医受診、入院医療を保険から外す動きが起きている。サービスカットされたこの新しいメディケイドは医療保険などと言えず、事実上の無保険者化である。そのことが民間保険への需要を高め、毎年2、3割も値上げすることにつながっている。社会に公の保険が1つだけなら、こうした悲劇は起こらない。

 わたしは昨年5月、米国の病院で患者として手術を受け、8日間入院した。病院から室料を含め5万229ドル、日本円でおよそ500万円の請求があった。医師たちからのおよそ5,100ドルと合わせおよそ5万5,000ドルだったが、保険に入っていたため約9,000ドルすなわち約90万円ですんだ。もし保険に入っていなかったら、この値引きは受けられない。しかも逆進性があり、貧しい人ほど高い。

 こうした欠陥ある医療制度は、借金地獄の温床になっている。無保険者が入院して多額の借金を残すと、一定期間後にプロによる債務の取り立てが始まる。患者の持ち家に抵当権を設定し、裁判所や弁護士の費用も債務に加算する。債務者は一度呼び出しを無視すれば、逮捕状を請求される。警察による肉体差し押さえだ。医療費負債による個人破産は原因の第2位に上昇している。名門イエール大学で過酷な取り立てが問題になった後、コネチカット州では医療費負債の利子を年5%に制限した。

混合診療は製薬会社の暴利とえせ医療のため

 日本では保険診療と自由診療の混合を認めていない。ある46歳の男性がくも膜下出血を起こし、緊急手術した。術後血管攣縮(れんしゅく)による死亡や後遺症の発生が心配されるが、ニモジピンという薬を使えば、発症率を3割から2割に抑えられる。この薬は日本では保険外で、混合診療の禁止により、使用する場合は全額自己負担となる。だから混合診療は一見患者に好都合に思われるかもしれない。不幸にも、薬が届く前に脳血管攣縮が始まった。実はこの患者はわたしの弟である。しかし、混合診療がけしからんという意見は変わらない。

 第1に、財力による差別を容認する。ニモジピン1カプセルに10万円の値が付けられれば、3週間の投与で2,560万円の負担。この額を払える人だけが恩恵を得られる。

 第2に、えせ医療が横行する危険がある。医療保険に含まれるのは、有効性・安全性が認められたもののみ。確認なしの医療が自由診療の市場で大手を振ると、いかがわしい医療が横行しかねない。

 第3に、医療保険本体がアビュース(乱用)される危険。美容形成手術が本来の目的で入院した患者が、肝障害などという保険病名を付けて入院費用を保険に払わせ、手術料だけ払うような悪用が生じかねない。

 第4に、保険医療が空洞化する危険性がある。製薬会社が新薬を出す場合、手間暇コストをかけて治験をしなくなる。需要の高い薬は高い値段を付け、自由診療で売ってしまえとなれば、時代遅れの効き目の悪い安い薬だけが保険診療といった事態になりかねない。

 中国は混合診療の先進地で、1980年代初めに医療に市場原理を導入した。患者は前金を要求され、払えなくなった時点で退院を強いられる。退院患者の4割は中途で去る。米国では1,000万円払わないと白血病の治療を受けられない。それにもかかわらず、規制改革・民間開放推進会議議長だった宮内義彦氏は、次のような発言をしている。

 「国民がもっとさまざまな医療を受けたければ、『健康保険はここまでですよ』、後は『自分でお払いください』というかたちです。金持ち優遇だと批判されますが、金持ちでなくとも、高度医療を受けたければ、家を売ってでも受けるという選択をする人もいるでしょう。」
(『週刊東洋経済』2002年1月26日号)

 混合診療導入の主張には、問題のすり替えがある。ニモジピンのようないい薬が使えないのは、混合診療を認めていないことが問題なのではなく、保険診療に含まれていないことが問題なのである。

 この薬は米国で89年に認可されたが、なぜ日本で認められないのか。販売権を持つ製薬会社に聞くと、認知症の人を対象に臨床した結果、はねられたという。年間1万5,000人しかいない、くも膜下出血の患者ではなく、何十万人という認知症の人に毎日飲んでもらうことを狙って認可申請した。製薬会社の欲深さのため、日本のくも膜下出血の患者が犠牲になっている。

ぼったくりバーと変わらない株式会社病院

 米国では、株式会社が巨大病院チェーンを経営する。医療を市場に委ねれば、日本で何が起こるかが分かる。米国第2の病院チェーン、テネット社の2002年の売り上げは1兆7,000億円に及ぶ。営利病院は、競争相手の病院を買収して閉鎖するなど、強引な手で市場の寡占化を図る。コストを抑えるための合理化を徹底し、ベテラン看護師の解雇や不採算部門の切り捨てを行う。患者への請求を高くし、診療報酬の不正請求を組織的に行う。大病院チェーンに例外はない。

 非営利病院との価格差は歴然としている。巨大営利病院は言い値で商売ができる。下の表はサンフランシスコ・ジェネラル・ホスピタルという非営利の病院と、テネット社が保有するモデスト・ドクターズ・メディカルという病院との医療行為の価格比較。営利病院がぼったくりバーと変わらないことが分かる。


 非営利と株式会社病院との商法比較

サ病院:サンフランシスコ・ジェネラル・ホスピタル(非営利)
モ病院:モデスト・ドクターズ・メディカル(テネット社)

        サ病院    モ病院
胸部X線   $120 / $1,519
血液像検査    $50 / $547
血清生化学検査  $97 / $1,733
頭部CT     $950 / $6,599


 2002年10月、ウォール・ストリート・ジャーナルにテネット社の診療報酬不正請求の記事が載った。FBIが強制捜査に入り、株価が大きく下がった。その直後、同社が所有するカリフォルニアの病院で必要のないバイパス手術をしていたことが明るみに出て、株価はピークの4分の1にまで暴落した。米巨大病院チェーンではこうした犯罪が頻発しており、事件によっては1,000億円を超える巨額の示談金を年末に支払うことが恒例化している。

 病院が株式会社化されると死亡率が上昇することが、全米3,645の病院を12年にわたり調査した結果から出ている。これによれば、非営利から株式会社に変更された病院では、平均死亡率0.266から0.387へと5割増えた。一方、株式会社から非営利に変わった病院では、死亡率は0.256から0.219へと下がっている。入院費用は株式会社化によって、8,379ドルから1万807ドルに約2割上昇。逆に、非営利に転換しても7,204ドルから7,486ドルへと、あまり変わらない。規制改革会議は「株式会社・経営のプロがやれば多彩な医療サービスが展開されて患者のためになる」と言ったが、正反対の結果が出ている。
 
憲法違反が疑われる民間保険導入

 米通商代表部が毎年作成する「日米規制改革及び競争政策イニシアチブ(『年次改革要望書』)」には、日本への改革要求項目が記されている。郵政民営化が決着した今、大きなターゲットになっているのが医療改革。混合診療の導入と株式会社の参入を求めている。

 米国の保険会社が日本で甘い汁を吸う構造はすでに出来上がっている。ある米国系保険会社は、米本国の2倍以上に当たる110億ドル、日本円で1兆1,000億円の収入を日本支社で得ている。「公の保険は欠陥が多く、民間の保険を買わないと不安」というイメージが刷り込まれた結果だ。

 高齢化と医療費の関係を1960年からのデータで国際比較すると、日本では寿命が伸びる割に節制が利いている。逆に米国は、長生きできずに医療費だけ伸びている。この制度を入れようとしている日本はこれから、お金のない人がバタバタ倒れたまま放置されるだろう。

 新自由主義派は「自助」「自律」「自己責任」という言葉を好む。「民」主体の米国型の保険制度は不平等・不公平であるだけでなく、社会全体の医療費負担も高くつく。一方、西欧・日本型は平等・公平であるだけでなく、社会全体の医療費負担も安く上がる。

 日本の医療は「タイタニック化」の危機に直面している。「民」の保険は1等の客は通すが、2等・3等の客を差別する。つまり、お金のある人の命は助けるが、ない人は助けない。日本が誇る「皆保険丸」を氷山にぶつける行為と変わらない。

 憲法25条は次のように定める。
 (1)すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 (2) 国は、すべての生活部門について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 差別的な「民」保険の導入は、憲法違反ではないか


■李啓充(り・けいじゅう)
 1980年京都大学医学部卒業。天理よろず相談所病院、京都大学大学院医学研究科を経て、90年よりマサチューセッツ総合病院で骨代謝研究に従事。ハーバード大学医学部助教授を経て、2002年より文筆業に専念。著書に『怪物と赤い靴下』(扶桑社)、『レッドソックス・ネーションへようこそ』(ぴあ)、『アメリカ医療の光と影―医療過誤防止からマネジドケアまで』『市場原理が医療を亡ぼす―アメリカの失敗』(以上、医学書院)など。訳書に『医者が心をひらくとき― A Piece of My Mind (上、下)』ロクサーヌ・K・ヤング(医学書院)など。

ちょっと前に、マイケル・ムーア監督作品の映画「シッコ」が上映されましたが、アメリカの医療制度の酷さは目に余るものがあります。本当に先進国なの?と目を疑ってしまうような格差医療、無保険者の多さ、医療保険制度の貧弱さ…先般の米大統領選挙で候補者達が口々に「国民皆保険制度の実現」を唱えていた背景の一つです。

「シッコ」でも少し触れられている話かもしれませんが、アメリカの対岸にある社会主義国家・キューバの医療制度が近年注目されてきています。とにかくキューバには医師が多い。地域には必ず「かかりつけ医」がいて(後期高齢者医療制度の「かかりつけ医」とは概念が違います)、国民誰もが気軽に医療を受けられる。

当然ですが、社会主義ですから医療費は無料医薬品も無料です。医師が定期的に自宅に巡回して診てくれます。国家的に医師を養成していて、海外の留学生も積極的に受け入れている。おかげで国民の平均寿命はアメリカ並みかそれ以上、乳幼児死亡率ではアメリカよりもキューバの方が低くなっている

アメリカでは医療崩壊が社会問題となっていて、あらゆるところで「国民皆保険」が叫ばれているのに、何故日本は逆行するようなことをわざわざやろうとするのか?要するに外資の医療保険会社や製薬会社が収益を上げる為に、アメリカ政府に年次改革要望書を出させて、わざわざ日本の法律を変えて下地作りをやっている。

あまり政治的なことを書くとアレなので今日はこのへんにしておきますが、久々に感銘を受けた話でした。社労士試験を受験される方、社労士として活躍されようと考えている方は、法律だけではなくて、社会保障制度そのものの考え方も学んでおくべきだと思います。

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2008年11月26日

医療崩壊の根本原因

昨今の医療制度について、辛辣かつ正論?な指摘をされている記事を見つけました。全2回に分けてご紹介したいと思います。



医療崩壊の根本原因は医療費抑制政策(上)
保険医協会講演会で李啓充氏が警鐘

(2008年11月20日 JanJanニュース)
(前半部分省略)

オーナー気取りの、のさばりが国を滅ぼす

 わたしは野球が大好きで、よく大リーグを見る。黒人初の大リーガーは、ジャッキー・ロビンソン(1919〜1972)という選手だった。新人王とMVPに輝いた名選手だが、差別反対運動に身を投じた。奨学金も設立し、優秀な若者をアフリカから呼んだ。

 バラク・オバマ次期大統領の父はケニアから来て白人女性と結婚したが、ロビンソンがいなければ今のオバマ氏はない。ロビンソンは37歳で引退すると、急に老け込んだ。糖尿病を患い、心筋梗塞(こうそく)で亡くなったが、このことは今日の話と密接にかかわる。
 
 なぜ日本の医療が崩壊へ向かっているのかを考えるとき、レッドソックスとヤンキースの関係が参考になる。つまり、(上位の)レッドソックスのオーナーは、金を出すが口は出さないのに対し、(下位の)ヤンキースのオーナーは金も口も出す。日本の医療崩壊の最大の原因は、オーナーを気取る人たちが、口だけ出しているからである。
 
 例えば2月、政府の社会保障国民会議の吉川洋座長(東京大大学院教授)が国民医療費について、今後の増加分は民間保険などで賄い、公的保険の適用対象を広げない意向を示した。吉川氏は経済財政諮問会議の民間議員も兼任する。経済財政諮問会議の議員は4人が民間人で、財界2人と財界と意見を同じくする経済学者2人からなる。これが国の政策の大本を決めてしまう。
 
 米国人にこうした仕組みを紹介すると驚く。民間セクターが国の公的な制度を決めるのかと。まさに、この国のオーナーを気取っている。彼らが「公」を減らし、「民」を増やせと言っている。さらに、赤字を抱える自治体病院を廃し、「株式会社による無駄のない医療」を、と訴える。目指しているものは、米国型の医療制度である。

国民負担率は企業負担抑えるための口実

 小さな政府を唱える人が好んで使う言葉に、国民負担率がある。これは社会保険料と租税の和が国民所得に占める割合を指す。日本36%、米国32%と4割を切るのに対し、スウェーデンは7割超。「7割も税金?」と思わせる指標である。国民負担率と称する“National Burden Rate”は、1982年の土光臨調で発明された日本だけの言葉である。1997年に財政構造改革法で5割を超えないことが目標に定められた。つまり、小さな政府が国是になり、その中で社会保障費も抑制された。しかし、国民負担率は負担の実態を反映していない。

 日米国民負担比較
(50歳、自営業、4人家族、2008年度納付額)
 課税収入700万円(1ドル=106円)として比較
        日本    米国(カッコ内は2005年の比較データ)
所得税    97万円  99万円
住民税(州税)70万円  37万円
国民年金   17万円 115万円
医療保険   62万円 242万円(152万円)
 総計   248万円 493万円(417万円)

→国民負担「率」を上げると、実際の国民負担は上がる。

 国民負担を日米で比較する(上表)。この条件で見た場合、米国では医療保険として242万円を支払わなくてはならない。これは民間保険で、毎年値上がりする。新たな保険に入ろうとしても、既往症が問題にされ、厳しい。国民負担率は同じだが、倍近く費用がかかる。公の部分だけは同じだが、民の部分があるからだ。これが日米の違い。オーナーを気取る人たちは「国民負担率は上げない」といっているが、上げるのと同義である。

 OECD各国の国民負担率と比較しても、日本はとても小さな政府。しかし、どの国も引かれても給料の8割ほど残る。だまされてはいけない。国民負担率の概念は、分担の不公平を隠し、社会保障水準を抑制する手段として用いられている。企業の公的負担を増やさないためである。企業の公的負担率はフランス14.0%に対し、日本は7.6%と半分近い。それなのに財界は「日本は法人税が高いから下げよ」と主張する。

 社会保険料の本人負担と事業主負担の割合を、たとえば日仏で比較して見る。本人負担は日本10.89%、フランス9.63%とほとんど同じだ。しかし、事業主負担が日本11.27%に対してフランスは31.97%と日本の3倍近くを払っている。フランスでは普通の人の負担割合が低く、大きな政府はこうして運営されている。

 この30年間の国民医療費を財源から見ると、「家計」部分が増え、「事業主」負担が減っている。日本の医療費はGDP比で見ると低いが、本人負担率は最も高い。オーナーを気取る人は国民負担を抑えないと経済成長が停滞すると言うが、政府の大小と成長するしないは無関係(グラフ1)。

小さな政府は健康被害も拡大する

 医療崩壊を考えるとき、こうした改革を続けていては解決するわけがない。OECD諸国の貧困度を見ると、国民負担率の低い、いわゆる「小さな政府」の国では所得再分配が進まず、健康被害が増えている。ジニ係数は1が究極の格差だが、米国では1980年代から上がった。レーガン政権が小さな政府を目指したことにより、高額所得者の減税などが行われた。英国では1990年代から急激に上昇。サッチャー政権が規制緩和路線を採ったからだが、今はやめている。日本は90年ころからの数字しかなく比較できないが、急激な速度で上昇しており、2020年くらいには米を追い越すと予測される。

 格差が拡大すると、公衆衛生上問題が起こる。日本では「生活習慣病」と呼ばれ、自己責任にされているが、ストレスで健康が損なわれるのは明らかだ。年収を6段階に分けて死亡率との関係を見た米国の調査では、一番お金のない層の死亡率は最もある層のおよそ3倍高かった。メタボより、お金がないことの方が害を及ぼすことが分かる。

 これは退職後も影響する。管理職から補助職まで職種を4段階に分類したところ、相対死亡率は40〜60歳の現役世代で4倍の差があった。70〜89歳でも2倍の差があり、格差の恐ろしさが分かる。

 人種差別にさらされることも、健康をむしばむ。母親の健康とを図る指標とされる新生児の体重について、米国生まれの黒人とアフリカ生まれの黒人を比較すると、米国生まれの方は平均体重が少ない。遺伝の違いでないことが分かる。ジャッキー・ロビンソン選手も、格差症候群の被害者だったのではあるまいか。黒人同胞の期待を一身に背負っただろうし、差別に遭っても怒ったり、反抗してはいけない立場にあり、ストレスも受けたはず。
 
 英国は階級制の強い社会だが、平均余命を社会階層別に見ると、1970年代から20年間、その違いが拡大してきた。新自由主義路線を取ってきた結果である。これは今後の日本で、正社員より派遣社員の余命が短くなる恐れがあることを示唆する。こうした事態を受け、英国では1997年から税制改革による所得再配分を実施している。最富裕層10%の可処分所得におよそ4%の増税をし、最貧困層10%におよそ11%の控除をするものである。

 わが国で消費税を上げなければならないというのはうそだ。消費税は逆進性が高く、低所得者ほど負担が重い。税収を増やすため、英国では勤労者控除を実施。オバマ氏の税制改革案はこの模倣である。英国では株式取引に0.5%を課税し、毎年約5兆円が入る。工夫すれば税収増の手段はある。

 ジニ係数の上昇は中曽根内閣の下、土光臨調が小さな政府を目指す答申を出したのが始まり。今、米国ではオバマ氏が出て「チェインジ」とやっているし、英国はやめた。日本はいつまで小さな政府がいいんだと言って格差を拡大するのか。2007年に英国レスター大学が行った国民「幸福度」調査では、デンマークが1位、ブータン8位なのに対し、世界で経済第2位の日本は88番目だ。

(続く)

ジニ係数、というちょっと聞きなれない言葉が出てきました。所得の格差を示す数値で、経済学部で勉強した経験者であれば聞いたことがある話なのですが…所得の格差と医療格差の相関関係を用いて、現在の日本の医療制度と、日本の政財界が目指そうとしている「アメリカの医療制度」に対して、痛烈な非難を浴びせています。

社労士試験では「日本の国民医療費は、GDP比で8%」なんて話を刷り込まれるように学習します。費用が少なくて高水準の医療を提供している(提供してきた結果、世界最高の平均寿命を獲得している)現在の日本の健康保険制度は、世界に冠たる優秀な制度だと自負しても良いのです。それを何故アメリカ型にするのか?保険会社や製薬会社を儲けさせるような仕組みにしようとするのか?

次回の記事に注目です。

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2008年11月25日

年金「辞退」制度

「年金辞退」今年8月までの150人だけ(2008年11月16日 読売新聞)
 2007年に創設された「公的年金支給停止制度」を利用して、自主的に厚生年金などの受給辞退を申し出た人は、今年8月までの累計で150人だけだったことが15日、社会保険庁のまとめでわかった。

 同制度は04年の年金改革に基づき、07年4月に創設された。それまでは、公的年金の受給を開始すると、受給者の意思にかかわりなく、受給を停止することができなかった。

 社保庁の調べによると、月別の受給停止申し出の人数は、制度開始直後の07年4月に18人だったのが最も多く、少ない月は5人程度しかない。厚生労働省では、高所得者や、年金を受給することで他の収入との合計額が課税所得を上回り、逆に負担増となる人が、年金辞退者の典型だと見ている。

…そもそも「年金を辞退できる」制度があること自体が驚きです。お年寄りの9割以上は、老後の年金がなくては生活が立ち行かない人達でしょう。それでいて年金受給を辞退できる人というのは、所得が一定以上ある、裕福なお年寄りに他なりません

ただ、この場合は「所得が裕福」だから「名誉的」「善意的」に辞退するわけではなく、年金額と所得を足してしまうと税金が余計に掛かって面倒だから辞退している。要するに「余計な税金を払いたくないから辞退」、というパターンなのでしょう。

定額給付金問題でも一定所得以上の人は辞退を促すなんて悠長な事を言っていましたが、金持ちほどケチである、という原則が理解できていない。金持ちであればあるほど、1円たりともムダにはしない(貰えるものはすべて貰い尽くす)のです。

…だって、世界に冠たるトヨタは「かんばん方式」と称してムダを徹底的に省いているじゃないですか。金持ちほどケチなのは商売人の常識です。だから、所得がある人が前向きに「年金受給を辞退」するなんて非現実的としか思えない。意味のないことです。多分、この制度は役人や一部の政治家達の「甘い幻想」でできたのかもしれません。

そっち系?の政治家であれば、

「国から年金を貰うということは、国に「寄生」していることに他ならない、これは「愛国」ではない、日本国を愛するならば老後はすべて自己責任で処すべきだ!愛国心が広まれば、自然と年金を辞退する者が増える!」

程度に考えていたとかwww。

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2008年11月24日

疑似科学やオカルトに騙されない法

連休最終日ですね〜。今日もあまり社労士的な話題をする気にはなれないので、変り種の話を少々…。



疑似科学やオカルト… なぜ、だまされるのか?
(2008年11月21日 産経新聞)
■「欲得ずく」「思い込み」が落とし穴

 霊視や前世占い、占星術といった「スピリチュアル(精神的な、霊的な)世界」がブームだ。それらを扱うテレビ番組は軒並み高視聴率を獲得し、ベストセラーになる出版物も多い。だが、中には疑似科学やオカルト現象を妄信し、だまされて被害にあう人もいる。科学の視点で批判してきた立命館大学国際平和ミュージアム名誉館長の安斎育郎さんは「『思い込み』と『欲得ずく』が錯誤への落とし穴」と注意を呼びかける。(伐栗恵子)

 今月中旬に大阪市内で行われた関西消費者協会の講演会。安斎さんは趣味の手品を生かしながら、超能力やオカルト現象のトリックを暴いていく。

 例えば、スプーン曲げ。丈夫な金属のスプーンを指で軽くさすっているうちに、ぐにゃりと曲がり、客席からは驚きの声が上がる。だが、これは支点、力点、作用点をうまく利用しただけ。要領さえつかめば簡単に曲がるという。

 「目の前で自分の理解を超えたことが起こったとき、超能力と思わずに、なぜ、こんなことが起きるのか、と考えてほしい」と安斎さん。「人間は、だまされやすい」ということを肝に銘じるのが大切であって、一番危ないのは「私だけは、だまされない」という「思い込み」と指摘する

 「あの人の言うことだから、本当だろう」という主体性の放棄も、自らの心をだます行為だ。「自分の目でしっかり確かめ、自分の頭で判断する習慣を」と呼びかける。

 不幸に陥ると、その原因を霊に求める人がいる。問題の根本的な解決にはならなくても、「悪霊(あくりょう)のたたり」などのせいにした方が心の平安を得られやすいからだ、と安斎さん。「霊は、人の不幸の消しゴム係」と絶妙の表現をする。

 もし霊が目に見えるのならば、霊そのものが光を発しているか反射しているはず。「たたる」には記憶や認識といった高度な仕組みを持った有機体でなければならない。霊を信じるかどうかは個人の自由だが、「科学的な意味では存在し得ない」と断言する。

 科学技術が進歩したこの時代に、人はなぜ、「スピリチュアル」にはまるのか。安斎さんは、それこそ、「なぜ」と問う力が弱まっているからだと嘆く。

 例えば、携帯電話やDVDの仕組みは、説明されても理解するのが難しい。科学が進歩したがゆえに、人は自分の理解の範疇(はんちゅう)を超えたものをそのまま受け入れてしまいがちで、それが超能力などを簡単に信じる傾向となって表れていると説明する。

 「ささいなことでも、『なぜ』と意識的に問い直してほしい。その背景には必ず理由があるのだから」

 さらに、“インチキ”を見破るには、「そんなことができるのなら、どうしてこうしないのか」と考えてみることが大切だと言う。

 スプーン曲げができるのならば、どうして金属加工技術として役立てないのか。そんな能力をもった人を生産ラインにずらりと並べれば、次々と金属加工が施され、たちまち製品が出来上がる。簡単に大もうけができる話なら、その勧誘員自体が大金を手にしているはずであり、そもそもそんなおいしい話を他人に教えるのか。「3週間で英語がペラペラになる教材」といった宣伝文句が本当なら、なぜ、その販売員はペラペラではないのか…。そう考える心のゆとりが必要だ。

 楽して得を取りたいという「欲得」と「思い込み」、それに「非合理的思考」が結合するとき、人はとめどもなく危うい「だまし」の深みにはまっていく、と安斎さんは警告する。

最近引用が多い?産経新聞の記事ですが、珍しく考え方が一致した記事でした。こういった「正論」路線ならいつでも大歓迎なんですが…。

たとえば、「毎日飲み続けるとガンが治る海洋深層水」…そんなものは常識的に存在しないわけですが、不安に煽られて「何故?」という冷静な視点を失ってしまうと、怪しげな水に高いお金を払ってしまうわけです。所詮は一時的な気休めにしかなりません。

疑似科学やオカルトにハマり過ぎると、カルト宗教とか、マルチ商法に対する免疫が極めて薄くなってきます。そうなると、単なる「思い込み」では済まされなくなってきます。自分の身辺(財産・人間関係・職業・社会的地位)が危うくなってくることは明らかです。

人が何を信じるかというのは勝手ですが、信じることが「行動」に転じることによって社会的にどのような影響が生じるのか?自分にどのような利益・不利益が生じるのか?ぐらいは頭のどこかで常に考えておくべきだと思います。今回の記事は非常に有意義な記事だと思いました。



十年以上前に「探偵ナイトスクープ」で上岡龍太郎氏が番組を途中退席した事件を思い出しました。番組で幽霊に関する話題を取り上げたところ、「“幽霊が居る”と面白おかしく放送することで、どのような社会的な影響が出るのかを全く考慮していない」「危険なテレビだ!」と言って途中退席してしまったという、あの事件です(YouTubeでも検索すれば出てきます)。

既に引退してしまった上岡氏ですが、オカルトに批判的だった理由の一つに、かつて母の病気に付け込んだ宗教勧誘に悩まされたという実体験があります。終始一貫してオカルトには批判的でした。

最近、疑似科学を「じゃあ証明してみろ!」と正々堂々と言える、当たり前の人が最近は少なくなってきたような気がします。何事も批判精神(近代科学や政治の基本なんですが)が大切だということを、義務教育から教え直すべきなんですけどねぇ…。

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2008年11月23日

大学の大麻汚染対策

大麻汚染 大学鳴動 今さら対策…“煙”中模索
(2008年11月19日 産経新聞)
 大麻の売買や吸引で大学生が逮捕、起訴される事件が相次ぐ中、各大学が対応策に苦慮している。講習会や、薬物防止の単位を設けるなど多岐にわたり、対策は逮捕者が出た大学以外にも波及している。地方厚生局で麻薬取締部も受け持つ舛添要一厚生労働相が18日、「国民的キャンペーンをやるべきだ」と述べるなど、国も対策に乗り出そうとしているが、教育関係者からは「今さら大学生に薬物の危険性を教えても効果があるのか」との声も聞かれ、実効性は不透明だ

                   ◇ 

 ≪対岸の火事でない≫

 「大麻の誘惑は諸君の身近にあります。誘われてもきっぱり断りましょう」

 日本大では今月4日、大学ホームページ(HP)で「大麻事件防止について」と題し、異例の注意喚起を行った。大麻による同大生の摘発はないが「対岸の火事とは言っていられない」と、対策に乗り出した。HPでは「困った状況になったときは学生課に相談を」との呼び掛けも行った。しかし18日現在、電話をしてきた学生はいないという。

 野生化した大麻草が自生、不正採取が問題となっている北海道。北海道情報大では毎年、入学時に大麻を含めた薬物中毒に関する冊子を配布しているが、改めて学内の掲示板で注意喚起する方針を決めた。同大学生サポートセンター事務室は「事前防止の一環だが、逮捕された学生がいない現状で、どこまで啓発が必要なのか」と話す。

 一橋大では18日の教授会で大麻問題が議題に上ったが、対策について結論は出なかった。「多角的に取り組む必要がある」(広報担当)と判断したためだが、具体案を固めるには時間がかかる見通し。東大や北大は対応を協議していない。

 ≪実効性は「?」≫

 実際に逮捕者を出した大学の対応は多様だ。早稲田大では、全学生(約5万5000人)にインターネットを使って薬物に対する意識調査を行うことを発表。薬物の違法性を訴える警告文をメールで配信することも計画している。

 大麻所持などで学生5人が逮捕されていたことが発覚した法政大では、都内のキャンパスで薬物の危険性を説明する講習会を開催。実際に薬物依存に悩んだ患者も講師に招き、講習会を開く予定という。

 学生2人が逮捕された慶応大は「薬物問題等対策委員会」を立ち上げ、薬物問題に関する講義を設けて単位として認めることや、新入生に対して薬物の違法性を訴えるガイダンスを行うなどの対策を立てた。

 しかし、ガイダンスや講習会にどこまで効果があるのかは不透明。法政大の講習会参加者は約200人だったといい、一部の学生に限られていた。講義に盛り込む計画を立てた慶応大も「まずは現状の把握に努める」とし、開始時期は決まっていない。

 ◇「恐ろしさ」理解を 文部科学省は「薬物乱用防止5か年戦略」として、大麻や覚醒(かくせい)剤などの薬物に関する教育に取り組んできたが、対象は高校生までだった。しかし、薬物犯罪の約6割を29歳以下が占めることから、今年8月の第3次戦略では大学入学時のガイダンスで使う啓発資料の作成など、大学生対策が初めて盛り込まれた。

 塩谷立文部科学相は18日の閣議後会見で「大学生向けのパンフレットも作成するので、各大学はガイダンスで活用してほしい」と、改めて大学生に対する薬物防止教育の重要性を強調した。

 パンフレットは、これまで小中高校生向けだけだったが、来春の入学ガイダンスに配布できるよう大学生用約70万部の作成を急いでいる。銭谷真美事務次官は「薬物の恐ろしさを学生が十分に理解していない。きちんと教えることが必要」というが、肝心の学生たちにどれだけ伝わるかは未知数だ。

                   ◇

 □薬物依存患者の治療を行っている「赤城高原ホスピタル」竹村道夫院長

 ■薬物依存の入り口

 大麻は「覚醒剤などに比べて依存性が低いので安全」と話す識者が少なくない上、少量の所持なら罪に問われない国もあり、罪の意識が少ない外国人の英会話講師などを通じて大学生にも広まっているのだろう。ほかの薬物に比べると安価なため、学生でも手に入れやすいことも原因と考えられる。

 たばこ代わりに大麻を吸っている音楽関係者らもいると聞くが「所持は日本では重い罪に問われる」ということを、国民に再認識させることが大麻汚染に歯止めをかける上で重要だ

 依存性について詳細なデータがないことも、大麻を広める原因になっている。しかし、大麻はほかの薬物に手を出す入り口になる薬という意味で「ゲートウエードラッグ」とも呼ばれ、危険な薬である。実際、相談に来る患者にも「大麻に手を出さなければ、他の薬物にも手を出さなかった」と嘆く人は多い。だから、大麻は危険だ。

 違法薬物に限らず、心理的落ち込みでも睡眠薬などに頼ってしまう傾向があり、一般的な処方薬の依存症も増えている。大麻に限らず普段から薬に頼ってはいけないという意識を学校や家で教えることも大切だ

…連休の真ん中、如何お過ごしでしょうか。
最近はめっきり寒くなってきましたよね。

大学の大麻汚染の話題をまた取り上げましたが、太字が産経新聞の主張、と思われる部分です。主張を要約すれば、

「教育啓蒙で大麻汚染を防ぐなんて生ぬるい」
「大麻所持が厳罰であると知らしめることこそ大切!」
「どんな時も薬に依存するな。心を鍛えろ!(?)」


ってなところでしょうか。大麻問題に限らず、普段からこの調子だから産経新聞とは相容れないわけですが…。

教育啓蒙は確かに現状では実効性が薄いかな、と思います。種の所持に対して罰則を課すことも賛成です。ですが、どれもやり方が間違ってるのではないか、と思うのは私だけでしょうか?

慶応義塾大のように薬物に関する講義を受けたら単位として認める、というのはかなり良いアイデアですが、まだ工夫が欲しい。教育啓蒙をするからには若者の受け入れられるような普及方法を考えるべきでしょう。

たとえば、キャラクターを考えてシールを配布することで啓蒙するとか、誰か若者のサクラを仕込んででも麻薬撲滅の運動を起こすとか、チャリティーコンサートを企画するとか…。

新入生のオリエンテーションで一通り講義するだけだと、パンフもゴミ箱の肥やしにされるだけ。サークル勧誘の印象に押されて記憶に残らないことでしょう。学生のインパクトに残るようなキャンペーンを考えることが大切。

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2008年11月22日

ご当地チェック

ご当地チェック メイン

毎週土曜日は面白い記事、面白い画像、面白いサイトを紹介するというコーナーにしていますが、今週は先週ややマニアック?なお話です。

念のために「埼玉人」チェックをやってみましたが、全91項目のうち、当てはまるのが・・・49コ。意外と少ないなぁ。

逆に「東京人」チェック(非東京生まれ)だと全79項目中53コでした。「江戸人」チェック(東京生まれ)だと全71項目中20程度しか当てはまらないのですが・・・。

私の地元だと、埼玉というより東京人という意識が強い方(私はこちら)と、いや何がなんでも埼玉だとこだわる方で二極化しているような気がします。生粋の埼玉人は、東京にあまり興味関心を持たないというか、何でも地元で完結させてしまおうという傾向がありますからね。

「十万石饅頭」「しまむら」「ぴざ・るーぱん」「馬車道」「丸広デパート」「ゼリーフライ」…全部埼玉ローカルです。「風が語りかけます。うまい、うますぎる!」は埼玉県民であれば大半の方が知っています。

皆さんの地元ネタをチェックされてみると面白いかも?です。


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2008年11月21日

PTSDで労災申請?

「JR脱線救護でPTSD」元看護師、労災求め提訴へ
(2008年11月15日 朝日新聞)
 107人が死亡、562人が負傷した05年4月25日のJR宝塚線(福知山線)脱線事故で、けが人の搬送先の兵庫医科大病院(兵庫県西宮市)の看護師として手当てにあたった女性(35)=大阪市=が「惨事に直面して心的外傷後ストレス障害(PTSD)になり、退職を余儀なくされた」として、国に労災認定を求める訴訟を週明けにも神戸地裁に起こす。厚生労働省によると、この事故による「惨事ストレス」をめぐり、医療従事者の労災認定が裁判で争われるのは初めて。

 医療従事者は日常的にさまざまなストレスにさらされており、非日常的な惨事ストレスの問題はあまり注目されていない。専門家によると、この問題で訴訟が起こされるのは珍しいという。女性側代理人の松丸正弁護士は「同様の症状に苦しむ人は少なくない。裁判を通じ、惨事ストレスへの対処が置き去りになっている現状を訴えたい」と話している。

 女性側の主張によると、女性は事故当日、現場から約5キロの病院に運ばれたけが人の止血や手術の補助をした。数日後、突然涙が止まらなくなり、不眠や食欲低下、過呼吸、全身の震えなどの症状も現れた。2カ月後の6月、救護で心に傷を負ったPTSDと診断された。9月に休職。いったん復職したものの結局、今年7月に退職した。

 女性は06年3月に労災申請。西宮労働基準監督署が退けたため、これを不服として兵庫労働者災害補償保険審査官に審査を請求した。今年7月の決定は「事故を直接目撃したわけではない。救急医療に長年携わっており、事故に伴う業務が症状の原因とは認められない」として再び申請を退けた。

 兵庫県などによると、現場には県内外の19の病院などから医師や看護師ら139人が駆けつけ、搬送先の34病院でも多くの医療従事者が救護にかかわった。兵庫医科大病院は搬送先として最多の113人を受け入れ、医師約30人と看護師約50人が治療や手当てをした。事故後、今回提訴する女性ら看護師2人が心身の不調を訴え、病院側は臨床心理士によるカウンセリングや勤務時間短縮、夜勤の免除といった措置をとった。

 厚労省によると、JR脱線事故では今年4月現在、通勤中の死傷者やPTSDを発症した乗客ら85人が労災認定を受けている。

     ◇

 〈惨事ストレス〉 大規模な災害や事故の現場で悲惨な光景を目撃したり、職責を果たせなかったという思いにさいなまれたりした結果起きる不眠や気分の不良、放心状態などのストレス反応。阪神大震災や地下鉄サリン事件(ともに95年)などを機に注目されるようになった。放置するとPTSDになる恐れが指摘されている。

これは微妙ですよね…直接本人が惨事を体験したわけではなく、看護を通じて惨事を痛感して、体調を崩してしまった、というパターンですよね。惨事ストレスで労災認定というのは前例のあまりない話。だから不服申し立ても棄却されて、已む無く裁判となったのではないか。

当該PTSDの症状について、業務起因性があることを立証するかどうかがカギだと思います。「PTSD=惨事ストレスでもなりうる」ことは立証可能だと思われますが、「業務命令=看護の立場=惨事ストレスになりうる=PTSD」とするにはまだまだハードルが高そうです。

posted by chu_san at 01:00| 埼玉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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